2020/01/07

002)日本国際教育支援協会による問題例 試験II  問題2-1番

☆音声はこちらで聞けます

【こたえ】
 b
【解説】
 モデル音声の内容は「すみません、調査目的は何ですか。」で「調査目的」のところがポイントになっています。
 外国人の日本語音声で問題になる部分はいくつもありますが、まずは
・長さ(拍の問題など)
・高さ(アクセントの問題)
 に着目しましょう。
 「調査目的」は「調査+目的」の複合名詞であり、音節が長くなるので、こりゃあ両方だな、と予測がつきます。でもそういう考え方は悪い意味でテクニックっぽいので(でも使える)、順に見て行きましょう。

 まず「ちょうさ」ですが、外国人の音声では「ちょさ」のように聞こえます。通常は「ちょ+う+さ」で3拍ですが、「ちょ+さ」で2拍に聞こえますので、拍の長さを問題とするb, dに答えは絞られます。

 次に複合名詞の場合、後続する語のアクセントが変わる場合と変わらない場合があります。たとえば「東京近郊」は「東京」と「近郊」の元のアクセントを合わせて発音しても元のままですが、「東京会場」は「会場」の元のアクセント(平板型)が「か」で高く、「い」で低い頭高型になります。

 調査目的の「目的」も同じように平板型から頭高型に変わっていますので、拍のみならず、アクセントの下がり目でも問題があることになります。
 複合名詞になったときのアクセントの変化は4パターンあるのですが、「変わる・変わらない」の別については問われますが、その4パターンの区別(これは頭高・尾高など一語ごとの区別ではありません)については、検定での出題はないと考えてよいでしょう。

【参考】
日本語教育のスタートライン』pp. 215-216

 

065)平成30年度 試験I  問題8 問5 ソーシャルサポート 【こたえ】 4 【解説】  ソーシャルサポート (social support, 社会的支援)とは心理学のことばで、 いろいろ困った人に周りの人が支援すること です。それさえわかれば、正解に近づくこ...