1
【解説】
異文化トレーニングというのは、言語教育とは違うものです。
もともとは母文化が異なる人たちがひとつの社会で暮らしていくことが当然の国、たとえば米国で、ビジネスや教育において摩擦を起こさないように考えられたプログラムです。民間主導で研修を請け負う会社も数多くあります。日本では海外駐在が決まった会社員やその家族に対して行なわれてきた事例がありますが、インバウンドの旅行者や定住する外国人が増えてきた地域などでは注目を集めています。
さて、検定的に(これ多いな)異文化トレーニングで大切なことは2つあります。それは、
・誰も置いてきぼりにしない
・いつでもするし、いろんなことをする
というものです。
前者はまあわかりますね。いろいろな人を気持ちの上で受け入れるためのトレーニングをする上で、最初からあなたはダメです、入れません、ということは理念として矛盾してしまいます。これで3と4は排除できます。
2番目のポイントは、一回受けただけでは不十分だし、そういう環境にいないと忘れてしまうので、行なう時期は多彩だし、活動内容も同様に多彩だ、ということです。
異文化トレーニングで目立つのは、どうしてもバファバファのようなゲームなのですが、実際は座学あり、セルフスタディによる内省あり、グループでのケーススタディありと数多くの方法が組み合わさっています。これで2が排除できて、正解の1が残ります。
【参考】
『日本語教育のスタートライン』p. 486