2020/01/23

043)平成30年度 試験I  問題4 問1 グローバルエラー

【こたえ】
2

【解説】
 誤用に関する基礎的な問題です。グローバル-ローカルという対立がありますが、前者は「全地球的な」というよりも「全体的な」、つまりデカいエラー、言い換えれば聞き手の理解を阻害することになる (frequently impede meaning) 誤用のことです。対するローカルエラー (local errors) とは、その非母語話者と話すのに慣れていない人に対して、理解を阻害することはないけど、いらいらさせる可能性がある誤用ということです(カタカナ語の専門用語は、きちんと勉強したいのであれば、一度はTESOLなどの原本に当たることを勧めます。カタカナ語での簡単な説明は伝言ゲーム的に意味が少しずつ変容して伝わる可能性がありますので)。

 そこで見ていくと1,4はミスとしては軽く、3はテンスにかかわる誤用ですが過去を示す副詞の「先週」があるので何とかなります。ところが正解の2は格助詞のミスで、統語関係にかかってくるので、グローカルエラーになります。

 類似の問題としてはエラーとミステイクの違いも押さえておきましょう。

【参考】
日本語教育のスタートライン』 pp. 455

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