2020/01/15

020)平成30年度 試験I  問題2(2)食べろう

【こたえ】
 1

【解説】
 元の文に副詞「一緒に」がついていることから、これは2グループ動詞(国文法では上一段、下一段動詞)の意向形(誘い、自己意思の表明などに使う)に関する誤用と考えられます。

「食べろう」に近いのは、この種の動詞の命令形「食べろ」です。誤用はこれに「う」をつけて生じたと推察できますが、「食べよう」は口頭できわめて多く聞く活用ですから、独学で日本語を習得した学習者であれば、ちょっとリアリティに欠けるようです。

 ところが、原文と同じように"2グループ+命令形+う"の形は選択肢の1-4すべてがそうです。「仲間はずれ問題」の解き方は
・まず形式で見て、わからないときは意味で見る
 のが基本です。

 これに従うと、4だけは命令形「できよう」が命令ではなく、「城はあと数ヶ月でできよう。」のように推測の意味を表すので、こちらが正解となります。つまり、
・無意志動詞の命令形は推測を示す
 ことがわかっていれば、この問題は解けます。類似のものとしては「晴れる」などもそうで、「明日には晴れよう。」が命令ではなく、推測であることはすぐお分かりだと思います。

 4もそう見えますが、動詞「できる」は人の意思が介在しない動詞なので、命令形がありません。

【参考】
日本語教育のスタートライン』p. 98

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