2020/01/26

041)平成30年度 試験I  問題3-D(18)係助詞

【こたえ】
 2

【解説】
 古語も入れた助詞の整理問題です。
 いちばん早い覚え方は「係助詞とは現代語の取立て助詞に相当する」というものです。これで正解は即、出ます。まあまず「取立て助詞」が何だかわからないと困るんですが、それは下の「参考」のページをご覧になってください。

 では取り立て助詞と係助詞は何が違うかと言うと、係助詞は「かかり」という言葉が示すように、後につく語にかかる(その形に影響する)という働きも持っていたのです。古文の授業で「係り結び」ということばを聴いたことがあるかもしれません。これがその現象で、係り結びをもたらす「ぞ・なむ・や・か・こそ」の5つは検定必須です。で、この「かかりパワー」が中世にはいわば「ほどけて」しまい、廃れてしまったことになります。

 ついでに残りの選択肢も解説しておきます。
 まず1の接続助詞「か」です。接続助詞というのは動詞や形容詞のうしろについて、続く語とつなぐ助詞のことです(「または」「しかし」などの"接続詞"とは違うので気をつけてください)。古語でも現代語でも同じなのは「ながら」「つつ」などです。日本語教育ではこれらは文型として処理しているのでわかりにくくなっていますね。
 それでは接続助詞の「か」ですが、これは「ぬかも」などの形で使われる、非常にマイナーな用法で、検定の選択肢としては難しすぎるように思います。
 
 次に格助詞の「は」ですが、そもそも「は」は取り立て助詞であって、これは存在しないもの、あるいは正しくないものです(個人的には、間違いを探させる問題以外にこういう選択肢は作らないほうが良いと思います)。

 最後は並立助詞の「ぞ」です。並立助詞というのは、同じ類に属することばを並べるときに使う助詞で、古語でも現代語でも同じものとしては「や」があります。「りんごやみかんを買った」という場合の「や」です。で、並立助詞の「ぞ」ですが、これも存在しないのでバツです。

【参考】
日本語教育のスタートライン』 p. 72-73

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