【こたえ】
2【解説】
評価法の問題は、SLA(第二言語習得)と並んで出題可能性が圧倒的に高いものです。用語も多く、範囲も広いし、数学っぽいし(←偏見)、何よりこの仕事について実践しないと肌感覚でつかめないところがあります。がんばっていきましょう。
まず問題の熟達度評価、とはどこの国のどこの教育機関でだれが学んだということは抜きにして、「ある人が今、どのくらいできるの?」をはかる評価です。
これはたとえば「東都日本語学校」の「日本語総合コース」で「春学期」に学んだ「Bクラスの留学生」がどのくらいできるようになったか、という評価とは違います。この場合、一定の期間の一定のコースで学んだという点で共通する人たちへの評価(中高の中間試験みたいなものですね)なので、こういうものは到達度評価のテスト、到達度テストといいます。
では熟達度はいつはかるか、というとたとえばいろんな国から来たいろんな人をこれからあるコースであるクラスに入れねばならない、という時に適していることになります。こういうテストをプレースメント(配置)テストと言います。これが熟達度テストなので正解です(つまり「プレースメントテスト」の意味も知っておく必要がありますね)。
残りです。
1の適正テストは、能力や技能をはかるテストではなく「そもそもあなたは外国語学習に向いてるの?」を試すものです。
3の定期テストは上で述べたとおり、到達度テストになります。
単元テストは、あるコースのあるクラスの小さい項目について行なうテストですから、中間テストみたいな大事(おおごと)でなく、小テストですから、やはり到達度テストになります。ただし分類では「診断テスト」とも言います。到達度テストとの違いは、診断テストだけでは単位認定や合否が決められないところにあります。
【参考】
『日本語教育のスタートライン』 pp. 445-447